「食べている」のに低栄養になることがある
低栄養とは、身体の機能を維持するために必要な栄養素(特にタンパク質・エネルギー)が不足している状態です。高齢者の低栄養は見落とされやすく、「たくさん食べているから大丈夫」「体重は変わっていないから問題ない」と思っていても、実は低栄養に陥っているケースがあります。
体重が変わっていなくても、筋肉が減って脂肪が増えた場合や、むくみがある場合には、低栄養が見えにくくなることがあります。
低栄養は、フレイル、サルコペニア(筋肉量・筋力の低下)、免疫機能の低下、転倒・骨折リスクの上昇などと関連し、生活機能や健康寿命の維持に影響します。
高齢者が低栄養になりやすい理由
加齢に伴う味覚・嗅覚の変化、歯や義歯の問題、咀嚼・嚥下機能の低下、病気、薬の副作用、抑うつなどにより、食欲や食事量が低下することがあります。
タンパク質不足に気づきにくい
ご飯・パン・めん類などの炭水化物は食べていても、肉・魚・卵・大豆製品などのタンパク質が少ない食事になっているケースがあります。炭水化物でエネルギーは補えていても、筋肉の材料となるタンパク質が不足している状態です。
一人暮らしでは食事が単調になりやすい
一人分の食事を毎日準備することは手間がかかるため、同じものを繰り返す・簡単なもので済ませるという傾向が生じやすく、栄養の偏りが起きることがあります。
低栄養を防ぐ食事のポイント
毎食、タンパク質を意識する
朝食に卵・昼食に魚・夕食に豆腐や肉というように、毎食にタンパク質を含む食品を意識して取り入れることが基本です。
食品の種類を増やす
10食品群(肉・魚・卵・大豆製品・乳製品・緑黄色野菜・海藻・いも・油脂・果物)は、食事の多様性を確認する目安として活用できます。主食や水分も確保しながら、できるだけさまざまな食品を取り入れます。
食欲がないときはエネルギー密度を上げる
少量でも高エネルギー・高タンパクになるよう、チーズ・ナッツ・卵・乳製品などをうまく活用することが有効です。
まとめ
高齢者の低栄養は、見えにくい形で進行します。毎食のタンパク質、十分なエネルギー、食品の多様性を意識することは、低栄養やフレイルの予防、筋肉と生活機能の維持に役立ちます。
腎臓病などで食事制限がある人や、噛む・飲み込むことに問題がある人は、医師や管理栄養士に相談して調整します。意図しない体重減少や食欲不振が続く場合も、早めに医療機関へ相談しましょう。
※STARTWELLは、病気の治療・予防を目的とするものではありません。
ナースアンドクラフト株式会社 広島県呉市大崎下島を拠点に、訪問看護・予防医療・デジタルヘルスを組み合わせた地域医療インフラの構築に取り組んでいます。 2026年 ASEANハイレベル会合登壇|2024年 アジア健康長寿イノベーション賞 テクノロジー&イノベーション部門 大賞受賞