医療アクセスが不便だから生まれたサービス

「スタートウェル」の原点は、瀬戸内海に浮かぶ広島県呉市大崎下島にあります。2019年、高齢化率が7割近いこの島を訪れたとき、私たちが目にしたのは、病院までの道のりが遠く、頼れる人が近くにいない中で、日々の健康と向き合う人々の姿でした。半分以上の高齢者は一人暮らしで、近くに頼れる人はおらず、漠然とした不安を抱えながら暮らしています。

医療や介護の資源が限られていても、住み慣れた場所で、自分らしく健康的に歳を重ねていくことはできないだろうか。そう考えた私たちは、訪問看護師とともに島で暮らしながら、住民一人ひとりの体調や生活習慣に寄り添い、病気になる前の「未病」の段階で異変に気づける仕組みづくりに取り組みました。

私たちはサービスやシステム開発のための実証実験に、幾度となく挑戦してきました。スマートウォッチや検査キットで得られるデータをもとに、訪問スタッフが定期的にご自宅を訪ねて健康状態を見守る仕組みを目指して。そうして生まれたのが、一人暮らしでも持病があっても、頼れる誰かとつながりながら、医療に頼りすぎずに安心して暮らせるヘルスケアサービス「スタートウェル」です。

頼れる人が存在する価値

いつまでも住み慣れた家で、医療や介護にできるだけ頼らずに暮らしていくためには、心身ともに健康を維持していくことが欠かせません。適度な運動や質の高い睡眠、健康的な食事が大切な要素です。

しかしながら、これだけでは人は本当の健康には届きません。ここに「人との交流」が要素として必要なのです。人は他者との関わりを通じて自分を理解し、心の安定を保ちます。なぜなら、人間は社会的動物だからです。

私たちは、ただ単に「健康に関する数値が良くなればいい」とか、IoTやAIで「効率的にサービスが提供できればいい」とは考えません。健康の維持・増進や生活習慣の改善がご自身で実感でき、「頼れる人」として隣にいることで、QOL(生活の質)の向上を図ることを目的としているからです。

TOP