高齢者が感染症に注意したい理由

加齢に伴い、免疫系の働きは少しずつ変化します。この変化は「免疫老化」と呼ばれ、感染症への対応力やワクチンへの反応に影響することがあります。

また、高齢者では基礎疾患、低栄養、体力や嚥下機能の低下などが重なることもあり、インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、肺炎などが重症化するリスクが高くなります。

食事や運動、睡眠などの生活習慣は、免疫力を急に高めるものではありません。しかし、心身の健康を整え、免疫系が正常に働くための土台を保つうえで大切です。


健康と免疫機能を支える生活習慣

バランスのよい食事

高齢者では、食欲の低下などから、エネルギーやたんぱく質が不足する「低栄養」に注意が必要です。

肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などからたんぱく質を摂り、野菜、果物、海藻類なども組み合わせて、さまざまな食品を食べることを心がけましょう。

ビタミンC・Dや亜鉛などは免疫機能に関係しますが、不足していない人がサプリメントで多量に摂取しても、感染症を防げるとは限りません。持病がある人や薬を服用している人は、サプリメントを利用する前に医師や薬剤師へ相談しましょう。

無理のない身体活動

身体活動を続けることは、体力や筋力、生活機能の維持に役立ちます。散歩などの有酸素運動に加え、筋力・バランス・柔軟性を保つ運動も、無理のない範囲で取り入れましょう。

運動の内容は、年齢だけでなく、その人の体力や持病によって調整する必要があります。痛みや息苦しさがある場合や、体調が悪いときは無理をせず、必要に応じて医師などに相談してください。

自分に合った睡眠

睡眠と免疫機能には深い関係がありますが、必要な睡眠時間には個人差があります。高齢者に一律で「7~8時間必要」とは限りません。

睡眠時間だけにこだわらず、目覚めたときに休めたと感じられることを大切にしましょう。長時間ベッドで過ごしすぎないようにし、日中はできる範囲で活動することも、睡眠のリズムを整える助けになります。

ストレスをためすぎない

慢性的なストレスは、ホルモンや自律神経を介して心身の状態に影響します。

趣味を楽しむ、人と話す、地域の活動に参加する、ゆっくり休むなど、自分に合った方法でストレスをためすぎないことが大切です。孤立を防ぎ、人とのつながりを保つことも、心身の健康維持に役立ちます。

ワクチンと基本的な感染対策

ワクチン接種は、感染症の発症や重症化を防ぐための重要な手段です。インフルエンザ、肺炎球菌、帯状疱疹、新型コロナなどについて、年齢、持病、過去の接種歴を確認し、かかりつけ医や自治体に相談しましょう。

あわせて、手洗い、咳エチケット、換気、流行状況や場面に応じたマスクの着用など、基本的な感染対策を続けることも重要です。


まとめ

高齢者の健康と免疫機能を支えるためには、低栄養を防ぐ食事、無理のない身体活動、自分に合った睡眠、ストレスへの対処が大切です。

ただし、生活習慣を整えるだけで感染症を完全に防げるわけではありません。ワクチンや基本的な感染対策と組み合わせ、発熱、咳、強いだるさ、食欲低下などの変化がある場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。

※STARTWELLは、病気の診断・治療・予防を目的とするものではありません。本記事は一般的な情報提供を目的としており、医師などの専門家による診断や助言に代わるものではありません。


ナースアンドクラフト株式会社 広島県呉市大崎下島を拠点に、訪問看護・予防医療・デジタルヘルスを組み合わせた地域医療インフラの構築に取り組んでいます。 2026年 ASEANハイレベル会合登壇|2024年 アジア健康長寿イノベーション賞 テクノロジー&イノベーション部門 大賞受賞

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