重症化予防とは何か
重症化予防とは、慢性疾患や生活機能の低下を抱える高齢者が、状態の悪化・入院・要介護状態への移行を防ぐための継続的な支援の取り組みです。治療が終わった後の「維持期」や、介護保険認定前の「予防期」において特に重要な概念です。
生活習慣病(糖尿病・高血圧・心疾患など)の管理が不十分であれば、脳卒中・心筋梗塞・腎不全といった重篤な状態に移行するリスクが高まります。こうした重症化を防ぐことは、個人のQOL維持だけでなく、医療・介護費の抑制という観点からも自治体にとって重要な政策課題です。
重症化を招く「管理の空白」
高齢者の重症化が起きやすい背景のひとつに、「管理の空白」があります。病院での治療は行われていても、日常生活に戻った後の継続的な状態確認・生活指導・早期異変の察知が十分に行われていないケースが少なくありません。
特に一人暮らしの高齢者や、離島・中山間地域などの医療資源が限られる地域では、受診の頻度が下がりやすく、変化への対応が遅れることがあります。
自治体が取り組める重症化予防の手段
後発医療品(ジェネリック)の利用促進・特定健診・保健指導に加え、自治体が独自に取り組める重症化予防策として以下が挙げられます。
かかりつけ医・多職種連携の強化として、医療機関・介護事業者・地域包括支援センターが情報を共有し、高リスク者への迅速な対応ができる体制を整えることが重要です。
生活習慣改善支援の充実として、特定保健指導の対象外となる高齢者への継続的な生活指導・栄養指導・運動支援を行う仕組みを整えることで、慢性疾患の悪化を抑えることができます。
デジタルヘルスを活用した継続モニタリングとして、日常的な身体活動データや生活リズムの変化を継続的に把握し、異変の早期察知につなぐ仕組みの整備も有効なアプローチです。特に訪問が困難な遠隔地域では、ウェアラブルデバイスによる遠隔モニタリングが補完的な役割を担えます。
STARTWELLによる重症化予防支援の可能性
ナースアンドクラフト株式会社のSTARTWELL(スタートウェル)は、ウェアラブルデバイスによる生活データのモニタリングと、専門スタッフによる伴走支援を組み合わせたサービスです。日常の変化を継続的に把握し、気になるサインがあれば早期にフォローアップすることで、重症化リスクの察知と支援への橋渡し機能を持っています。
自治体の重症化予防事業のパートナーとして、地域の医療・介護体制と連携した形での実装支援が可能です。
まとめ
高齢者の重症化予防は、個人の健康と地域の財政を守る重要な取り組みです。医療・介護の連携強化に加え、日常的なモニタリングと早期対応の仕組みをデジタルヘルスで補完することで、管理の空白を埋める新しいアプローチが可能になります。
※STARTWELLは、病気の治療・予防を目的とするものではありません。
ナースアンドクラフト株式会社 広島県呉市大崎下島を拠点に、訪問看護・予防医療・デジタルヘルスを組み合わせた地域医療インフラの構築に取り組んでいます。 2024年 アジア健康長寿イノベーションアワード テクノロジー&イノベーション部門 グランプリ受賞