認知症は「予防できるか」という問いへの現在の回答

認知症を完全に予防できることは、現時点では医学的に証明されていません。しかし、認知症の発症リスクを下げる可能性がある生活習慣については、世界中で研究が積み重ねられており、実践できることは多くあります。

2020年に英医学誌ランセットが発表した報告では、認知症リスクの約40%は修正可能な要因によるものと示されており、生活習慣の改善が重要であることが改めて注目されています。


認知症リスクを下げるとされる生活習慣

定期的な有酸素運動として、ウォーキング・水泳・自転車などの有酸素運動を週150分程度行うことが、認知機能の維持に有効とされています。運動は脳血流を高め、神経細胞の成長を促す物質(BDNF)の分泌を促すことが知られています。

社会的なつながりの維持として、人との会話・交流・地域活動への参加が、認知症リスクの低減と関連していることが複数の研究で示されています。孤独・孤立は認知症リスクを高める要因のひとつです。

質の良い睡眠として、睡眠中に脳内の老廃物(アミロイドβなど、アルツハイマー型認知症と関連するタンパク質)が排出されることが明らかになっています。慢性的な睡眠不足は認知症リスクと関連するとされています。

血圧・血糖値・コレステロールの管理として、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病は認知症リスクと関連しています。これらを適切に管理することが、認知機能の維持にもつながります。

禁煙・節酒として、喫煙と過度の飲酒は認知症リスクを高める要因として挙げられています。


「早く気づく」体制をつくることの重要性

どれだけ良い生活習慣を実践しても、一人では継続がむずかしいことがあります。また、認知機能の低下は本人が気づきにくい特性があります。日常生活の変化を継続的に把握する仕組みと、専門家が伴走する体制があることで、生活習慣の維持と早期変化への気づきの両方が実現します。


まとめ

認知症は完全な予防が証明されているわけではありませんが、運動・社会参加・睡眠・生活習慣病の管理など、リスクを下げるとされる行動は多くあります。日常生活の中でこれらを継続的に実践できる環境と、変化に早く気づく仕組みを整えることが、認知症予防への現実的なアプローチです。

※STARTWELLは、病気の治療・予防を目的とするものではありません。


ナースアンドクラフト株式会社 広島県呉市大崎下島を拠点に、訪問看護・予防医療・デジタルヘルスを組み合わせた地域医療インフラの構築に取り組んでいます。 2026年 ASEANハイレベル会合登壇|2024年 アジア健康長寿イノベーション賞 テクノロジー&イノベーション部門 大賞受賞

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