複数の薬を管理することのむずかしさ
高齢になると、複数の病気の治療のために、複数の薬を服用することがあります。服用する時間や回数が異なったり、複数の医療機関から薬が処方されたりすると、管理が複雑になりやすくなります。
薬の数が多いこと自体が問題とは限りません。しかし、薬の全体像が把握されていないと、飲み忘れ、重複服用、飲み合わせによる問題、副作用などにつながることがあります。
飲み忘れ・飲み過ぎが起きる主な原因
種類や服用時間が多い
食前・食後・就寝前など服用時間が分かれていると、管理がむずかしくなります。認知機能の低下に加え、視力や手指の動きの低下、薬の包装を開けにくいことなども影響します。
飲んだかどうかわからなくなる
服用したことを確認できず、もう一度飲んでしまうことがあります。薬を多く服用すると、重い副作用や中毒症状が現れる可能性があります。
支援する人がいない
一人暮らしなどで日常的に服薬状況を確認する人がいないと、飲み忘れや残薬に気づきにくくなることがあります。
服薬管理を助ける工夫
医師・薬剤師に薬全体を確認してもらう
処方薬だけでなく、市販薬、サプリメント、健康食品も含めて医師や薬剤師に伝え、重複や飲み合わせ、服用方法を定期的に確認してもらいます。
薬が多い、飲みにくい、副作用が心配と感じても、自己判断で中止したり減らしたりしてはいけません。
一包化を相談する
服用する時間ごとに複数の薬を一つの袋へまとめる「一包化」が、飲み間違いの防止に役立つ場合があります。ただし、一包化に適さない薬もあるため、医師や薬剤師に相談します。
お薬カレンダーなどを活用する
曜日や時間帯ごとに薬を分けられるお薬カレンダーやピルケースを使うと、服用状況を確認しやすくなります。本人だけで管理することがむずかしい場合は、家族や医療・介護職などが準備や確認を支援します。
お薬手帳を一つにまとめる
お薬手帳は一冊または一つのアプリにまとめ、受診時や薬局の利用時に毎回提示します。複数の医療機関を受診している場合も、できるだけ同じ薬局を利用すると、重複や飲み合わせを確認してもらいやすくなります。
声かけと確認の仕組みをつくる
家族、訪問スタッフなどによる声かけに加え、服薬後の記録や残薬の確認を組み合わせます。本人の同意を得たうえで、無理なく続けられる方法を選ぶことが大切です。
飲み忘れ・飲み過ぎに気づいたら
飲み忘れたからといって、原則として次回に2回分をまとめて飲んではいけません。ただし、対応は薬によって異なるため、あらかじめ薬剤師へ確認しておきます。
誤って多く飲んだ場合や、強い眠気、ふらつき、意識や呼吸の異常などがある場合は、薬の名称と飲んだ量を確認し、医師や薬剤師へ速やかに相談します。意識がない、呼吸がおかしいなどの緊急時は119番へ連絡してください。
まとめ
複数の薬を安全に管理するには、一包化、お薬カレンダー、お薬手帳などを本人の状態に合わせて活用し、医師や薬剤師、家族、医療・介護職などと連携することが大切です。
飲み忘れや残薬、副作用が疑われる症状がある場合は、自己判断で薬を調整せず、医師や薬剤師に相談しましょう。
※STARTWELLは、病気の診断・治療を行う医療サービスではありません。本記事は一般的な情報提供を目的としており、医師や薬剤師などの専門家による診断や助言に代わるものではありません。
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