「デジタルの恩恵が届かない高齢者」という課題
スマートフォン・マイナンバーカード・行政のオンライン手続きなど、社会のデジタル化は急速に進んでいます。しかし高齢者の中には、デジタル機器への苦手意識・操作のむずかしさ・相談できる人がいないという理由から、デジタルの恩恵を受けられない層が依然として多く存在します。
自治体がデジタルを活用した高齢者支援サービスを充実させようとする一方で、その恩恵が届かない高齢者が残るという「デジタルデバイド」の問題が、施策の効果を下げるボトルネックになっています。
自治体が取り組めるデジタル活用支援の具体策
スマートフォン教室・相談窓口の設置
公民館・図書館・地域包括支援センターなどでスマートフォンの基本操作を教える講座や、困ったときに相談できる窓口を身近に整備することが基本です。民間通信事業者・NPOとの協力で継続的に実施している自治体も増えています。
デジタル活用支援員の配置
高齢者の自宅を訪問し、個別にデジタル機器の設定・使い方を支援する「デジタル活用支援員」を地域に配置する取り組みが全国に広がっています。集合講座では学びにくい高齢者への個別対応に効果があります。
やさしいUIの行政サービス設計
行政のオンラインサービス自体を「高齢者でも使いやすい設計」にすることも重要です。文字が大きい・ステップが少ない・入力項目がシンプルという設計により、自力での利用が広がります。
デジタルヘルスと見守りへの活用
高齢者がデジタル機器を使えるようになることは、健康管理・見守りの新たな手段の活用にもつながります。ウェアラブルデバイスを使った生活データのモニタリング・家族とのビデオ通話・緊急時の連絡ツールとしての活用が可能になるからです。
デジタル活用支援は「スマホの使い方を教える」だけでなく、高齢者の健康と安全を支えるインフラ整備として捉え直すことが重要です。
まとめ
自治体が高齢者のデジタル活用を支援することは、行政サービスへのアクセス向上だけでなく、健康管理・孤立防止・見守り体制の強化につながります。スマートフォン教室・相談窓口・支援員配置・サービス設計の改善を組み合わせた多層的なアプローチが求められます。
※STARTWELLは、病気の診断・治療・予防を目的とするものではありません。本記事は一般的な情報提供を目的としており、医師などの専門家による診断や助言に代わるものではありません。
ナースアンドクラフト株式会社 広島県呉市大崎下島を拠点に、訪問看護・予防医療・デジタルヘルスを組み合わせた地域医療インフラの構築に取り組んでいます。 2026年 ASEANハイレベル会合登壇|2024年 アジア健康長寿イノベーション賞 テクノロジー&イノベーション部門 大賞受賞