STARTWELLが生まれた背景
ナースアンドクラフト株式会社は、広島県呉市大崎下島という高齢化率約70%の離島を拠点に、訪問看護と地域づくりに取り組む中で、ある課題に直面しました。「要介護になる前の段階で、継続的に高齢者を支える仕組みがない」という問題です。
訪問看護は要介護認定を受けた方への支援が中心です。地域包括支援センターも相談窓口としての機能はありますが、毎日・毎週のように継続的に関わることはむずかしい。その空白を埋めるサービスが必要だという思いから、STARTWELLは生まれました。
STARTWELLとはどんなサービスか
STARTWELLは、主に介護保険認定前の高齢者(特に独居高齢者)を対象とした、予防医療と伴走支援を組み合わせたサービスです。大きく2つの要素で構成されています。
ウェアラブルデバイスによる生活データのモニタリングとしてスマートウォッチを装着してもらい、毎日の歩数・睡眠・安静時心拍数などのデータを継続的に収集します。「いつもと違う」変化を、データとして客観的に把握することができます。
看護師・専門スタッフによる伴走支援として、データを確認するだけでなく、定期的に電話や訪問でコミュニケーションを取ります。「今日はどうでしたか」という会話を通じて、孤独感の軽減と生活の変化への気づきを両立させます。変化があれば、医療機関・地域包括支援センター・家族への連絡・調整も行います。
STARTWELLが大切にしている考え方
データを「管理」に使わないこととして、STARTWELLはデータを「監視」や「管理」のために使いません。あくまでも「暮らしの変化に気づく」ための手段です。数値の良し悪しを評価するのではなく、その人らしい生活リズムからの変化を見守ります。
「サービスがシステムに勝る」という信念として、どれだけ優れた技術やデータがあっても、「人が関わること」がサービスの中心です。テクノロジーは人の伴走を支える道具であり、それ以上でも以下でもありません。
地域に根ざした実装として、STARTWELLは「どこでも使えるアプリ」ではなく、地域の医療・介護体制と連携しながら動くサービスです。地域の実情に合わせた実装が、継続的な見守りの質を左右します。
STARTWELLの実績と受賞歴
広島県呉市での長期的な支援実績に加え、愛媛県松山市・東京都内でも展開を進めています。2024年には「アジア健康長寿イノベーション賞」テクノロジー&イノベーション部門でグランプリを受賞し、アジア全体での注目も高まっています。
STARTWELLの対象者・活用シーン
STARTWELLは以下のような方・組織に向いています。独居高齢者本人・遠方に住む家族・フレイル予防事業を実施したい自治体・保険外サービスで事業を多角化したい訪問看護事業者・入居者の健康管理を強化したい高齢者施設などです。
まとめ
STARTWELLは、介護が必要になる前の段階から高齢者に継続的に寄り添う、予防医療と伴走支援のサービスです。ウェアラブルデータと人の関わりを組み合わせ、「いつもと違う」変化に早く気づき、必要な支援へつなぐことを使命としています。
※STARTWELLは、病気の治療・予防を目的とするものではありません。
ナースアンドクラフト株式会社 広島県呉市大崎下島を拠点に、訪問看護・予防医療・デジタルヘルスを組み合わせた地域医療インフラの構築に取り組んでいます。 2026年 ASEANハイレベル会合登壇|2024年 アジア健康長寿イノベーション賞 テクノロジー&イノベーション部門 大賞受賞