「何かあってから」では遅い、という不安
離れて暮らす高齢の親を持つ多くの方が、「何かあったときにすぐ気づけるだろうか」という不安を抱えています。定期的に電話をしていても、毎日の様子を把握することには限界があります。年に数回の帰省では、日常の細かな変化を見逃してしまうことも少なくありません。
こうした不安は、親が元気なうちは見えにくいですが、フレイルや認知機能の低下が静かに進んでいる場合、気づいたときには状態がかなり進行していたというケースが現実に起きています。「何かあってから」ではなく、「変化に早く気づく」ための仕組みを、元気なうちから整えることが重要です。
家族が今すぐできる見守りの基本
定期的な連絡の習慣化として、週1回でも定期的に電話・ビデオ通話をする習慣をつくることが、見守りの基本です。単なる安否確認にとどまらず、「最近どんなことを楽しんでいるか」「食欲はあるか」「近所に出かけているか」という会話の中から、変化のサインを拾うことができます。
帰省時のチェックポイントとして、帰省の機会には以下を確認することをおすすめします。冷蔵庫の中身(食事ができているか)、体重の変化(意図しない体重減少がないか)、部屋の状態(整理整頓ができているか)、歩き方や動作のスムーズさ、会話の明瞭さ・記憶の状態などです。
地域とのつながりの確認として、親が近所づきあいや地域活動に参加しているかを確認することも大切です。孤立が進んでいる場合は、通いの場や地域サロンへの参加を積極的に後押ししましょう。
デジタルを活用した見守りという選択肢
日常的な変化をより継続的・客観的に把握したい場合は、デジタルツールの活用が有効です。主な選択肢として以下があります。
見守りカメラは、自宅内に設置して遠隔から様子を確認できますが、プライバシーへの配慮と本人の同意が不可欠です。
センサー型見守りサービスは、ドアの開閉・電気ポットの使用・人感センサーなどから日常の生活パターンを把握し、変化があった際に家族へ通知するサービスです。
ウェアラブルデバイスは、スマートウォッチなどを親に装着してもらうことで、歩数・睡眠・心拍数などのデータを継続的に確認できます。運動不足・睡眠の乱れといった変化を、数字として把握できることが特徴です。
専門的な伴走支援と組み合わせることの意義
デジタルツールは変化を「見える化」してくれますが、その変化に対して「どう動くか」が重要です。「歩数が急に減った」「睡眠が乱れている」という変化を把握しても、遠方に住む家族がすぐに対応することには限界があります。
ナースアンドクラフト株式会社のSTARTWELL(スタートウェル)は、ウェアラブルデバイスによるデータのモニタリングと、看護師・専門スタッフによる定期的なフォローアップを組み合わせたサービスです。変化があった際にスタッフが本人に連絡・訪問し、必要であれば医療・介護への接続を支援します。
「何かあったときに誰かが動いてくれる」という安心感は、遠方に暮らす家族にとって大きな支えになります。
まとめ
離れて暮らす親の見守りは、定期的な連絡・帰省時の確認・地域とのつながりの把握という基本を大切にしながら、デジタルツールと専門的な伴走支援を組み合わせることで、より継続的で安心感のある体制をつくることができます。元気なうちから仕組みを整えることが、変化への早期対応の鍵です。
※STARTWELLは、病気の治療・予防を目的とするものではありません。
ナースアンドクラフト株式会社 広島県呉市大崎下島を拠点に、訪問看護・予防医療・デジタルヘルスを組み合わせた地域医療インフラの構築に取り組んでいます。 2024年 アジア健康長寿イノベーションアワード テクノロジー&イノベーション部門 グランプリ受賞