ウェアラブルデバイスとは何か

ウェアラブルデバイスとは、身体に装着して使用するデジタル機器の総称です。高齢者の健康モニタリングの文脈では、スマートウォッチやリストバンド型のフィットネストラッカーが主に使われています。Fitbitをはじめとするこれらのデバイスは、装着するだけで歩数・睡眠・安静時心拍数などのデータを自動的に記録し続けます。
近年、医療・介護の現場や自治体の予防事業において、こうしたデバイスを高齢者の見守りや健康管理に活用する取り組みが広がっています。


ウェアラブルで何が「わかる」のか

ウェアラブルデバイスから得られる主なデータとして、以下が挙げられます。
歩数・活動量は、日々の身体活動の変化を継続的に把握できます。「いつもより歩いていない日が続く」という変化は、体調不良・意欲低下・フレイルの進行サインである可能性があります。
睡眠データは、睡眠時間・睡眠の質・夜中の覚醒回数などを記録します。睡眠パターンの乱れは、認知機能の変化や体調悪化の前兆として現れることがあります。
安静時心拍数は、日常的な心拍数の変化を長期的に追うことができます。急激な変化や異常な上昇・低下は、体調の変化を示している可能性があります。
これらのデータは単発で見るのではなく、「本人の普段のパターンと比較した変化」として継続的に観察することが重要です。


データ活用で大切なこと:「管理」ではなく「見守り」

ウェアラブルデバイスの活用において重要なのは、データを「管理」のために使うのではなく、「暮らしの変化に気づく」ために使うという視点です。数値の良し悪しを評価するのではなく、その人らしい生活リズムからの逸脱を早期に察知することが目的です。
また、データだけでは状況の全体像はわかりません。データに変化があった際に、電話や訪問で実際に声をかけ、状況を確認する「人の伴走」が不可欠です。デジタルと人の支援を組み合わせて初めて、継続的な見守りが機能します。


事業者が導入する際の検討ポイント

訪問看護・在宅介護・高齢者施設などの事業者がウェアラブルを活用した見守りサービスを導入する際には、以下のポイントを検討することが重要です。
デバイスの選定については、高齢者が日常的に装着し続けられるか、充電の手間が少ないか、防水性があるかなど、実用性の観点から選ぶことが大切です。
データの確認体制については、誰が・いつ・どのようにデータを確認し、異変があった場合にどう動くかという運用フローを事前に設計しておく必要があります。
利用者・家族への説明については、何のためにデータを取得するのか、データはどのように管理されるのかを丁寧に説明し、同意を得ることが信頼構築の基本です。


STARTWELLのウェアラブル活用モデル

ナースアンドクラフト株式会社のSTARTWELL(スタートウェル)は、Fitbitを中心としたウェアラブルデバイスの活用と、看護師・専門スタッフによる継続的な見守りを組み合わせたサービスです。データの変化を観察し、気になるサインがあれば積極的にフォローアップする体制が整っています。
長期にわたって一人暮らしの高齢者を継続的に支援した事例もあり、デバイスと人の伴走を組み合わせた見守りの実績を積み重ねています。


まとめ

ウェアラブルデバイスを活用した高齢者モニタリングは、継続性と早期発見という点で大きな可能性を持っています。ただし、データの活用には「人の伴走」と「運用体制の設計」が不可欠です。デジタルと人の強みを組み合わせた見守りモデルが、高齢者の安心な暮らしを支える新しい選択肢となっています。


ナースアンドクラフト株式会社 広島県呉市大崎下島を拠点に、訪問看護・予防医療・デジタルヘルスを組み合わせた地域医療インフラの構築に取り組んでいます。 2024年 アジア健康長寿イノベーションアワード テクノロジー&イノベーション部門 グランプリ受賞

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